こんにちは!
今回は、ロードバイクなどの高級自転車の盗難対策に革新的なソリューションを提供している「AlterLock(オルターロック)」についてご紹介します。
自転車は私たちの生活に活気と自由をもたらしてくれる存在ですが、同時に盗難のリスクを伴います。しかし、今やテクノロジーは安全をサポートする手段として大いに役立っています。
AlterLockは、高価なロードバイクを守るために生まれたGPSトラッカーで、そのユーザーフレンドリーな使い勝手と革新的な機能が注目されています。
この記事では、AlterLock 第二世代 の実機レビューを通じて、その取り付け方法や使い方、そして盗難対策としての真価に迫ってみましょう。
オルターロックとは?
AlterLock(オルターロック)は、自転車の盗難対策専用のGPSトラッキングデバイスで、アラームとGPSによる自転車の位置特定、そして、機器が単独で通信機能を持つ盗難対策用の製品です。
日本のネクストスケープ社が開発したこのデバイスは、ロードバイク愛好家の視点(開発者がロードバイクオーナー)に立ち、高価な自転車の盗難リスクに立ち向かうための優れたツールとなっています。
オルターロックは、そのスリムでコンパクトなデザインが特徴で、ボトルゲージの台座に簡単に取り付けることができます。しかし、その外見に反して、内部には高度なテクノロジーが詰まっています。
振動検知アラーム、GPS測位機能、そして LPWA Sigfox通信機能 が統合されており、これらの要素が連携してロードバイクの安全を確保します。
AlterLockの使用イメージ
専用アプリでロックモードにします。
自転車に異常を感じると、AlterLock本体の大音量アラームが鳴るとともに、専用アプリにもアラームが鳴って知らせてくれます。
アラーム音で泥棒が逃げ出せばラッキー!
万が一、自転車が盗まれても位置情報を専用アプリで確認できます。
オルターロックの特徴
オルターロックは、その優れた特徴によって、自転車の盗難対策に新たなアプローチを提供しています。以下に、オルターロックの主な特徴をご紹介します。
スリムなデザインと取り付けの容易さ
オルターロックは、スリムでコンパクトなデザインを持っており、ボトルゲージの台座に簡単に取り付けることができます。デバイスのサイズや形状は、ロードバイクのエアロ性能を損なうことなく取り付けることができるように設計されています。
GPS測位機能による正確な位置追跡
オルターロックは、GPS測位機能を搭載しており、盗難車の正確な位置情報を提供します。この機能により、自転車の行方を追跡し、失われた自転車を見つける手助けとなります。
GPS測位にはGNSSとWiFiを使用しており、衛星を補足できない場所でもWiFiを使って位置情報を特定することができます。
振動検知アラームの効果的な警告
オルターロックは、取り付けられた自転車の異常な振動を感知すると、アラーム音が発生します。周囲に響くアラーム音によって、盗難発生時には近くの人々に警告が行き、泥棒の作業を中断させる効果があります。
アラーム音はかなり大音量なので、周囲の誰もがびっくりしますよ。
LPWA Sigfox通信機能による高度な追跡
オルターロックは、「LPWA Sigfox」の通信技術を採用しており、広範なエリアで自転車を追跡することが可能です。この通信機能によって、自転車の位置情報を正確に把握し、迅速な回収が可能となります。
オルターロックは、これらの特徴によって、ロードバイクの盗難対策を徹底的にサポートするデバイスとなっています。
AlterLock はどこで買える?
AlterLockはAmazonをはじめ、楽天市場などの通販ショップや、ロードバイク専門店で購入できます。
AlterLockのパッケージには2種類あり、ひとつは普通のボルトを標準ボルト仕様、そしてもうひとつは盗難防止ボルト仕様です。
標準ボルトはアーレンキーで簡単に付け外しできますが、盗難防止ボルトは付属の専用レンチでしか付け外しができません。
盗難防止ボルト仕様を購入することをおススメします。
AlterLock VS knog scout
AlterLockと同じようにアラーム機能を搭載したknog scoutも人気です。
AlterLock と knog scout を比較してみましょう
AlterLock | knog scout | |
---|---|---|
価格 | 11,400円 or 12,320円 | 9,680円 |
場所の特定 | 本体のGPS測位orWiFi測位により場所を特定 | Apple 「探す(Find My)」アプリとの連携で、場所を特定 |
アラーム | 90db | 80db |
アラーム受信範囲 | Bluetoothの範囲内またはSigfox通信エリア内 | Bluetoothの範囲内 |
稼働時間 | 最大1.5ヶ月 | 最大6ヶ月 |
本体重量 | 50g | 25g |
月額料金 | 396円 | 不要 |
防水防塵 | IP66 | IP66 |
大きく違う点は3つ
(1)AlterLockはGSPとWiFiを利用した測位によって場所を特定しますが、knog scoutの場合はAppleのAirTagと同じ方式です。AlterLockは日本全域で測位が可能ですが、knog scoutは近くにBluetoothがオンになっているiOS端末があることが前提です。
(2)振動を感知すると、アプリがアラームを受信する仕組みがありますが、knog scoutの場合はスマホがBluetoothの範囲内でなければ受信できませんが、AlterLockはBluetoothの範囲外であっても受信可能です。コンビニ休憩程度ならknog scoutでも十分かもしれません。
(3)AlterLockは月額料金がかかりますが、一方でknog scoutは料金がかかりません。
細かい点ですが、気になったのは本体でのロックとロック解除について、AlterLockはボタンを押すだけ、そしてトーン音でロック・ロック解除が分かるようになっています。
対して、scoutはボタンを長押しでロックと解除を設定します。しかも、トーン音がないのでロックされているかどうかは、アプリ画面で確認する必要があることです。
少しの差ですが、使ってみると大きな差を感じる部分でもあります。
AlterLockの充電
AlterLock は内臓されたバッテリーで稼働しますので、はじめて使う時やバッテリーが少なくなってきたら充電が必要です。
本体にUSB-Cのジャックがありますので、USBケーブルを差し込んで充電します。
コンセントから近い場所に自転車を移動するのが難しい場合は、充電用のバッテリーを使って充電しましょう。
バッテリーが空の状態から満充電までの充電時間はおよそ4時間程度です。
※AlterLock gen2
AlterLockの取り付け方
AlterLockは、自転車のボトルケージの台座にぴったり合うようにデザインされています。
そうすることで、デバイスが目立たずにすっきりと馴染んでくれるようになるんです。
ボトルケージと一緒にAlterLockを取り付ける場合は、最初にボトルケージとデバイスの双方にボルトを通してから取り付けるのがオススメです。
AlterLockは、しっかりとした取り付けができるので、安心して使うことができます。
なお、盗難防止ボルトを使って取り付ける場合は、盗難防止ボルトに添付されている専用の工具を利用してボルトの付け外しを行ってください。
サブスクリプション契約の加入
Altertlockを使うには、サブスクリプション契約に加入する必要があります。
ここでは、月額料金と年間プランの比較、加入方法、および支払いの方法について解説します。
月額料金と年間プランの比較
AlterLockでは、月額料金と年間プランの2つの選択肢が提供されています。月額料金は、ユーザーが毎月支払う料金です。これに対して、年額プランは一度支払うことで、12ヶ月分の料金がカバーされるプランです。
年額プランの方が月額料金よりも割安となっています。
月額プラン | 年額プラン |
---|---|
396円 | 3,960円 |
自動継続 | 自動継続 |
また、初回登録から6か月間は解約することはできませんので、月額プランで契約したとしても最低で2,376円となります。
なお、クーポン利用期間中や無料お試し期間中であれば、解約が可能ですので、それから決めても良いかもしれませんね。
※2023.09.01.調べ
サブスクリプション契約に加入するには、事前にアプリをインストールし、ユーザー登録をしておく必要があります。
サブスクリプション契約の加入手順と支払い方法
アプリを開くと、以下の画面が表示されますので、「新規アカウント登録」を選びます。
自分の好みのユーザー名、メールアドレス、パスワードなどを入力して、登録ボタンをタップします。
仮登録が完了しますので、先ほど入力したメールアドレスの受信ボックスを確認しましょう。
「[AlterLock]アカウントの登録を完了してください」というタイトルのメールが届きますので、メールを開いて、[アカウント登録を完了する]をタップします。
ユーザー登録完了画面が表示されます。
前のステップの最後の画面で、[サービス加入契約に進む]をタップすると、サイクルガードサービスのログイン画面が表示されます。前ステップで登録したメールアドレスとパスワードでログインしましょう。
サービス加入契約画面では、支払方法を選んで[登録]をタップします。
支払方法は、クレジットカード、コンビニ払い、Paypalのプリペイドコードの3通りから選べますが、月額プランを選択できるのはクレジットカード払いのみです。
使い方ガイド
AlterLockの具体的な使い方について説明します。
デバイス登録
サブスクリプション契約に加入したら、デバイスをアプリに登録しましょう。
認証コードは本体と同梱されている説明書に記載があります。
デバイス登録をしたら、さっそく本体とアプリを使ってみましょう。
振動検知アラームの設定と活用方法
振動検知アラームをオンにするには、アプリの画面下部にある、[アンロック済み]スライダーを右にスライドして、[ロック済み]に設定します。
すると、本体から「ピッ」とアラーム音が一回だけ鳴って、振動検知アラームが設定されます。
この方法以外にも、スマートフォンが近くにある状態で、本体のボタンを押すだけで、オンとオフが切り替えられます。
使ってみて分かったのですが、スマートフォンのアプリで切り替えるよりも、本体のボタンを押して切り替える方が、圧倒的に使いやすいです。
スマートフォンアプリを使用したトラッキングと通知
トラッキングに関しては、アプリの[位置情報]をタップすると、最近の位置情報が表示されるようになっています。
また、振動を検知すると本体のアラームが鳴り、同時にスマホでもアラームが鳴って盗難検知の通知が画面表示されます。
まずはアラーム時点での自転車の位置が、アプリに送信されます。
次に自転車の位置が送信されるのは、自転車が移動された先で停止した場所になります。
リアルタイムで位置情報を送信しない理由としては、バッテリーの保持と、窃盗犯を自分で追いかけて反撃にあってしまうようなリスクを避けるためだと思われます。
レビューと実際の使用感
実際に使ってみた使用感をレポートしたいと思います。
ファームウェア更新
アプリにデバイス登録をしてから、まずはファームウェアの更新を行いました。
AlterLockは定期的に本体のソフトウェアが最新化されているので、最初にやっておくと良いでしょう。
アプリの[詳細設定]-[デバイス]-[ファームウェア更新]をタップして最新化します。
どんな状況で反応するか?
ロードバイクの場合は、壁に立てかけたり、サイクルラックにかけたりして駐輪すると思います。実際にどんな場面で反応するかを試してみました。
自転車を立てかけて駐輪した状態で、特に振動を与えることなく、そのまま自転車を移動してみると、数秒でアラームがなりました。
近所にサイクルラックが無かったので、公園の鉄棒にサドルをひっかけて、自転車を左右に揺すってみたり、コツッっと当たったりしてみましたが、アラームは鳴りませんでした。
鉄棒から自転車を下した途端に、アラームが鳴りました。
アラームの音量
アラームは、めちゃめちゃ大音量です。
公園で鳴らしてみましたが、50メートルくらい離れた所にいた人が気づいてこちらをチラチラみていました。
スマホアプリも大きな音でアラームが鳴りますから、スマホをバッグやポケットに入れていても、恥ずかしいくらいの音で鳴りました。
音の大きさでいうと、これ以上の安心感は無いくらいの大音量です。
さらに、Bluetoothの圏外を想定して、AlterLockをロックしてからスマートフォンのBluetoothをオフにしてみます。
その状態で自転車を移動すると、振動を検知して本体からアラームが鳴ってから、10秒くらいずれたタイミングでスマホのアラームが鳴りました。
これはAlterLockからsigfox経由で通知が送られて来ているからですね。
これなら、サイクリングに行った先で、自転車から離れていても安心だと思いました。
自転車を盗んだ想定で走り回ってみた
AlterLockをロックしてから、スマートフォンのBluetoothをオフにして、それから自転車を盗んだつもりになって走ってみました。
自転車が動き出してすぐ、本体のアラームが鳴ると、しばらくしてスマートフォンでもアラームが鳴りました。そして、すぐに二回目のアラームが鳴りました。
スマートフォンで位置を確認すると、二回目のアラームが鳴った少し後の場所が表示されており、移動中の現在地は表示されていませんでした。
それから2キロほど離れた所まで走っても、アラームは鳴らず、位置情報も更新されていませんでした。
そこでいったん、自転車を止めて自販機でコーヒーを買って飲んでいるとスマホに「自転車の移動を検知しました」と通知が入り、位置情報を見ると、現在地が表示されていました。
そこからさらに走ってもアラームは鳴らず、自宅に戻ってきて、サイクルラックに自転車をかけたら、アラームが鳴りました。その後でまた位置情報が送られてきました。
位置情報が更新されるタイミング
位置情報は、自転車が移動している間は更新されず、完全に停車したときに更新されるようです。
自転車にまたがったまま止まっていると、微妙に揺れがあるのか、位置情報は更新されず、自転車を壁に立てかけるなど、完全に止まった状態にすると更新されるみたいです。
サイクリングで使ってみた感想
サイクリングなどの出先では、アラームが鳴ると思うと、鍵だけで駐輪するよりも安心感が違いますね。
スマートフォンは後ろのポケットに入れたまま、本体のボタンでロックや解除ができるので設定の煩わしさもありませんでした。
使いやすさとしてはとても良いと思います。
うっかりロック解除を忘れて、自転車を動かしてしまい、アラームが鳴ると恥ずかしかったです。(1回だけ)
実際に盗難に遭ってはいないのですが、あれだけの大音量でアラームが鳴ると、泥棒もあきらめて逃げ出すのではないでしょうか。
メリットとデメリット
オルターロックのよい点(メリット)
Bluetoothの通信範囲外であっても、アプリに通知が届く
振動の検知アルゴリズムが優秀で誤動作が少ない
アプリで自分好みの設定に変更ができる
大音量のアラームが鳴る
オルターロックの使えない点(デメリット)
バッテリーを節約するため、リアルタイムで位置情報を見る事ができない
sigfox通信エリア外では位置情報や異常検知の通知が来ない(他のトラッカーでも同様)
Bluetoothの通信範囲外から、ロックや解除ができない
GEN1では、オートガード機能に不具合があって、自転車に乗っているときにオンになってしまうことがあった。(GEN2では、この機能は廃止された)
※オートガード
オルターロックとスマートフォンとのBluetooth接続が切れると、自動で「ロック状態」にする機能。
他のGPSトラッカーとの比較
自転車に特化したGPSトラッカーとしては、現時点ではAlterLockかknog scout(スカウト)があります。
AlterLockはGPSとsigfox通信機能を備えており、本体のみで位置情報や警報を通知できるようになっていますが、一方でknog scoutは、iPhoneの「探す」機能を利用しているので、Bluetoothの通信範囲内でしか使えないという欠点もあります。
使い方のコツと注意点
ボタン操作範囲の調整
[詳細設定]-[デバイス]-[ボタン動作範囲の調整]
本体のボタンでロック・解除を行う場合、スマートフォンと本体がどのくらいの距離で機能するかどうかを調整することが出来ます。
私は、背中のポケットに入れたくらいの距離で設定しました。
検知感度
Low Mid High の3通りの中から選べます。Lowにすれば感度が低くなり、Highでは感度が高くなります。
私は初期値であるMidのまま利用しています。
定期送信
本体の位置情報を定期的に送信する機能です。オンにしておけば、設定したタイミングで定期的に位置情報が送信されます。
旅行先などで駐輪場に自転車を置く場合にオンにしておきたいですよね。
通知
AlterLockが振動を検知した場合に、スマートフォンに知らせるかどうかの設定をオン/オフできます。
普段はオンにしておけばよいと思います。オフにするとスマートフォンに通知がありません。
電池寿命と充電方法
マニュアルには約1.5ヶ月とありますが、アプリの画面右上にバッテリー残量が表示されますので、少なくなってきたら充電するようにしましょう。
充電する際に本体を自転車から取り外すのは手間ですので、モバイルバッテリーを使って充電する方法がおススメです。
アプリに接続できなくなった場合の対処
まれに、アプリから本体が操作できない場合があります。
そんなときは、本体を再起動すると再接続されます。
本体の再起動方法は、ボタンを10秒以上押したままにしてから手を離すと再起動されます。
まとめ
オルターロックの魅力と実用性
AlterLock(オルターロック)は、セキュリティと利便性を組み合わせた魅力的なセキュリティツールだと言えます。
- 高度なセキュリティ: 振動検知アラームやGPSによる位置情報の提供、盗難防止ボルトによって自転車を確実に保護します。
- ユーザーフレンドリー: アプリや本体の操作が簡単で、誰でも簡単に利用できます。
- リモートアクセス: スマートフォンを使ってロックや設定をリモートで制御できるため、便利さとアクセスの容易さがあります。
- アラート機能: 不審な動きが検出されると、リアルタイムでアラートが発信されます。
- 長寿命バッテリー: 最長で約1.5ヶ月のバッテリーを搭載し、頻繁な充電が不要です。
- デザインと耐久性: 洗練されたデザインで、エアロ性能も優れています。
- コスト効果: 高いセキュリティと機能性を考慮すると、コスト効果としても、長期的なセキュリティ投資として価値があります。
ロードバイク盗難対策としての価値
AlterLock(オルターロック)は、実際に盗難対策としての価値があります。
- 盗難時の証拠: AlterLockのデータはアプリやクラウドに保存され、盗難時には証拠として利用できます。保険請求や法的手続きに役立ちます。
- セキュリティ意識の向上: AlterLockを使うことで、ロードバイクの所有者はセキュリティに対する意識が高まり、盗難のリスクを減少させることができます。
- コスト対効果: 盗難からロードバイクを守るためにAlterLockを導入することは、自転車の高額な代金や愛着を考えれば、コスト対効果が高いと言えます。
以上、ロードバイクなどの高額な自転車の盗難対策ツールであるAlterLock(オルターロック)について説明してきました。
私も実際に使ってみて、これは良い商品だなぁと感心しています。ぜひ愛車の盗難対策として使ってみてくださいね!