兼ねてから友人と酷道157号線をロードバイクで走ろうと計画していた。夏のある日、ついに計画が実行された。酷道157号線といえば、「落ちたら死ぬ」という看板が有名な道路で、とても危険な道として知られている。
イントロダクション
ロードバイクで酷道を走るというのは、サイクリストにとってあるあるの体験です。しかし、この酷道157号線はその名の通り、非常に厳しい道路状況が続きます。そんな過酷な道を走る中で、様々な出来事に遭遇しました。本記事では、ロードバイクで酷道157号線を走った記録とともに、そこでの体験談を交えて紹介していきます。道との遭遇、ハプニング、そして感動の瞬間。是非、サイクリングの楽しさを知っていただければと思います。
酷道157号線:道との遭遇!
酷道157号線の概要
国道157号線は、岐阜県岐阜市から石川県金沢市を結ぶ一般国道です。その中でも、福井県大野市下若生子から岐阜県本巣市根尾能郷までの区間は、冬期閉鎖となり、乗用車でもすれ違い困難な狭路が続きます。この区間は、いわゆる「酷道」として知られ、その始まりには「落ちたら死ぬ!!」という注意書きがあります。
※注 現在「落ちたら死ぬ!!」と書いた看板は無くなっています。
特に、温見峠を挟んだ山間部は、災害に弱く通行止めになっていることも多く、国道157号線を走るためには、相当な覚悟が必要です。それでも多くのサイクリストが、このハードルの高いルートに挑戦しています。
ロードバイクでの走行レポート
国道157号線をロードバイクで走った様子を体験談も交えてレポートします。
今回は岐阜県本巣市根尾にある「道の駅 うすずみ桜の里・ねお」からのスタートです。
こちらの道の駅には日帰り温泉も併設されており、他にも売店や自動販売機などがあります。
道の駅をスタートしてから、157号線を北上し、温水峠を目指しました。能郷白山神社を過ぎるまでの最初の区間は普通の道で、道幅も広く、ガードレールも整備された個所が多かったです。先を想像して不安な気持ちもありましたが、友人と一緒なので楽しく進んでいきました。
根尾堰堤の手前までは、時折ガードレールのない崖っぷちを走るルートもありましたが、看板は撤去されたのか、ありませんでした。行き方向は道路の左側を走るので崖っぷちからは遠く、恐怖は感じませんでした。しかし、帰路は、同様に左側を走ると崖っぷちなので、後方から車が来たりすると恐怖!!
対向車や後方から来る自動車も少なく、ましてや大型車は通らないので、自転車には意外と快適な道なのかもしれません。ただし、お店や人家はおろか、自動販売機もありませんし、スマホも圏外で通信できません。
話に聞いていた、洗い越しはいくつか在りました。この道を走ったのは7月の夏真っ盛りでしたので、クールダウンできて良かったかも!? 大きな洗い越しで水浴びしている家族連れも居ました。
数キロ手前からの激坂に耐えた末、やっとのことで温水峠に到着しました。この峠は岐阜県と福井県の県境に位置し、何もない場所ですが、周囲を見渡せば、坂の上に到達したという達成感で満たされました。その気持ちよさは半端なかったです。
峠には、簡易トイレと能郷白山への登山道入り口が近くにあります。
やっとここまで来たので、このチャンスを逃すわけにはいかない!というわけで、能郷白山を登ることにしました。。。
–>最初から登る気満々で、準備万端!装備もバッチリ!トレランシューズで自転車を漕いできましたもの。
さあ、お山の頂上を目指して、さらに頑張ります!
温水峠からの登山道はかなり急斜面でキツかったのですが、反対側の徳山ダム方面からの登山道はそうでもなさそう。
山頂に着いたけれども、ちょうどガスってて何も見えませんでした。。。
以上、山頂までのレポートでした。
酷道157号線の景色や特徴の紹介
能郷白山神社
能郷白山神社(のうごうはくさんじんじゃ)は、本宮と奥宮の2つがあります。奥宮は能郷白山の山頂(標高1617メートル)に位置しています。
創建は718年と伝わり、御祭神は菊理媛命(くくりひめのみこと)で、加賀国一宮の白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)から勧請(かんじょう)された神様です。伊弉諾命(いざなぎのみこと)と伊奘冉命(いざなみのみこと)も祀られています。
急な階段を登ると立派な彫刻が施された本殿があり、菊の御紋(珍しい18菊花紋)のついた扉が特徴的です。
根尾西谷川
根尾西谷川は、岐阜県本巣市(旧根尾村)に源を発し、美しい渓谷を流れる谷川です。左門岳を水源とする根尾東谷川と樽見地区で合流して、根尾川となります。根尾川の源流は、河川法によって根尾西谷川の源流から揖斐川合流点までの47.237キロメートルと定められています。岐阜県の河川調査でも、根尾川を根尾西谷川として扱っており、親しまれています。
ガードレールのない崖っぷち道路
国道157号線が「酷道」と呼ばれるのは、ガードレールのない崖っぷち道路が多く存在するからです。自転車で走行している際にはそれほどの恐怖は感じないかもしれませんが、対向車や後続車が接近すると脇によける必要があるため、自転車でも怖いと思う時もあります。
根尾堰堤
根尾堰堤は、取水堰堤として知られる小さな建造物です。道路から見ることができ、越流の姿が美しいです。日本では、高さが15メートル未満のものは堰堤、15メートル以上のものはダムと分類されますが、この堰堤はその分類において堰堤に分類されます。
特に目新しいものはありませんが、この堰堤で取水した水を使って発電する根尾発電所は、大正15年に運開された歴史があります。ただ、この堰堤が注目されるのは、酷道157号線沿い、しかも落ちたら死ぬという危険な場所にあるためです。
黒津集落跡
黒津集落は、岐阜県本巣市にある廃村で、福井県との県境に位置しており、岐阜県内でも最も奥地にある集落の1つでした。しかし、戦後の高度経済成長により、過疎化が進み、現在では定住者は0人となっています。黒津は、かつては奥三か村の中心地として栄えていましたが、現在は廃村となり、建物などは荒れ果てています。
大河原集落跡
岐阜県本巣市の根尾地域に位置する大河原集落は、集落の近くにある大きな河原に由来する名前を持つ集落です。この集落は、根尾地域に点在する集落の中でも特に僻地にあり、交通が不便であるうえに豪雪地帯であるため、冬季は過酷な生活を強いられていたことが想像されます。現在では、集落に定住者は存在していません。
温見峠
温見峠は福井県と岐阜県の境界にある峠であり、国道157号と国道418号の重複区間が通っています。最高地点の標高は約1,020mで、九頭竜川の支流である温見川と揖斐川の支流である根尾西谷川との分水嶺でもあります。
能郷白山
能郷白山は、奥美濃地方の最高峰であり、両白山地の一角を占める山である。周辺は豪雪地帯であり、冬季には多くの雪が積もる。このため、濃尾平野からも雪を抱いた姿を見ることができる。能郷白山は深田クラブによって日本二百名山に選定されている。別名としては白山、能郷山、権現山がある。また、ぎふ百山のひとつにも選定されている。
注意点
酷道157号線は、国道とはいえ、山間部に位置しているため道路状況が厳しいことが予想されます。
特に途中に人家や公衆電話がないため、万が一の事態に備えてしっかりと準備をすることが大切です。
また、スマホの電波も入らないため、地図などのアナログな情報も用意しておくことをおすすめします。
道路の状況も常に確認し、スピードを抑え、安全に運転するよう心がけましょう。
エピローグ
酷道157号線を走って、道路沿いの景色もとても美しく、普段では体験できないような道と遭遇したことには間違いありませんでした。
道路を横切る洗い越しという川が流れている個所が数か所ありましたが、夏場ということもあって、洗い越しの水が冷たくて気持ちが良かった。自然の中で、ロードバイクで走る爽快感は格別でした。
山頂からの景色は、走行中に見た景色とは全く違った、また新たな美しさがありました。
下山してからは、またロードバイクでスタート地点まで戻るのですが、帰路はずっと下りで快適です。帰りは人なれした感じのキツネや鹿にも出会った。感動的な景色と爽快な空気をたっぷりと味わうことができました。酷道157号線は、危険な道路として有名だが、ロードバイクで走ることで、美しい景色と自然をたっぷりと楽しむことができます。
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