自転車を手放すときや廃車にするときに必要な「防犯登録の解除」
ところがいざ手続きしようとしたら、防犯登録カードが見当たらない……そんな状況に戸惑ったことはありませんか?
安心してください。
防犯登録カードが手元になくても、条件を満たせば自転車の防犯登録解除は可能です。
とはいえ、やみくもに警察署へ行ったり電話で問い合わせたりしても、必要書類がそろっていなかったり、管轄外だったりして二度手間になることも。
この記事では、
- カードをなくした場合の正しい防犯登録解除ステップ
- 警察署・販売店、どこで抹消できるかの見極め方
- 本人以外が代理で解除する方法
- 都道府県別のネット・電話対応事情
- 売却や譲渡前に必ずチェックすべきポイント
など、実際にカードを紛失してしまった私の経験をもとにわかりやすく解説していきます。
最後まで読めば、
「結局、自分はどこで、何を持って、どう手続きすればいいのか」
がハッキリわかり、安心して防犯登録解除に進めるようになります。
それではさっそく、詳しく見ていきましょう!
自転車の防犯登録解除をするのに防犯登録カードがないとき、まず何をすべきか
防犯登録カードをなくしてしまった場合でも、ほとんどのケースで防犯登録の解除(抹消)は可能です。
ただし、いきなり警察署や販売店に駆け込んでもスムーズには進みません。
まずは以下の3ステップを踏んで、落ち着いて準備を整えましょう。

ステップ① 自転車の情報をメモする
解除手続きでは、以下のような自転車本体の情報が求められます。
- 車体番号(通常、フレームの下や後ろに刻印されています)
- 購入店舗名(わかる範囲で)
- 購入時期(おおよそでも可)
- 自転車の色・メーカー・モデル名など
特に車体番号は防犯登録とひもづいている重要な情報なので、必ず控えておきましょう。
ステップ② 本人確認書類を用意する
防犯登録を解除するには、本人確認が必須です。
以下のいずれかを用意しておきましょう。
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- パスポート
- 健康保険証(自治体によって不可の場合あり)
できれば顔写真付きの本人確認書類が望ましいです。
ステップ③ どこで手続きできるか確認する
防犯登録の解除は、必ずしもどこでもできるわけではありません。 主な窓口は以下の通りです。
手続き場所 | 対応内容 | 注意点 |
---|---|---|
登録した販売店 | 抹消手続きが可能 | 購入店以外では対応不可の場合あり |
警察署 | 抹消手続きが可能 | 地域によって取扱いが異なる。事前確認推奨 |
防犯登録協会窓口 | ほぼ確実に対応可 | 平日昼間のみ受付のことが多い |
特に購入したお店がまだ営業しているかを調べておくとスムーズです。
防犯登録抹消はどこでできる?警察署・販売店の違いと対応範囲
防犯登録の抹消(解除)は、全国共通で「どこでもできる」わけではありません。
場所によってできること・できないこと、手続きに必要なものが異なるので、事前に整理しておきましょう。
ここでは、主な3つの窓口について解説します。
【1】登録した販売店(自転車店)
防犯登録をした元の販売店が、最もスムーズに抹消手続きをしてくれる場合が多いです。
特徴
- すぐに防犯登録抹消の処理ができる
- 手数料がかかる場合がある(数百円程度)
- 本人確認書類と車体情報だけでOKなことが多い
注意点
- 登録時の控え(防犯登録カード)がない場合、店によっては対応できないこともある
- 購入履歴が残っていないと断られる場合がある
- そもそも店が閉店している可能性も
【2】警察署
多くの自治体では、警察署で手続きができます。
特徴
- 公的機関なので安心
- 平日昼間のみ対応のことが多い
注意点
- 地域によって対応が異なる(例:警察署では不可、など)
- 必要書類が多め(本人確認書類、自転車情報、防犯登録番号など)
- 手続きに時間がかかることがある
ポイント
事前に最寄りの警察署に電話で確認してから行くのがおすすめです。
(「防犯登録解除したいが、カードをなくした」ことを伝えましょう)
【3】防犯登録協会窓口
各都道府県には「防犯登録協会」という団体があり、
ここでも防犯登録抹消手続きができる場合があります。
特徴
- 自治体によっては手続き可能
- 詳しい案内を受けられる
- 売却・譲渡用に「抹消証明書」を発行してくれることも
注意点
- 平日のみ営業、しかも短時間(例:9:00〜16:00など)
- 窓口が限られているため、遠い場合もある
【まとめ表】
手続き場所 | メリット | デメリット |
---|---|---|
登録した販売店 | スムーズ・即日完了 | 店が閉店していると不可 |
警察署 | 公的手続きで安心・無料 | 地域差あり・時間がかかる場合も |
防犯登録協会窓口 | 証明書発行 | 平日昼間のみ・アクセスが悪いことも |
詳しくは「都道府県別問い合わせ先」に都道府県ごとにまとめてあります。
本人以外でも防犯登録解除はできる?委任状が必要なケースと書き方の例
自転車の防犯登録解除は、基本的には登録者本人が手続きするのが原則です。
しかし、どうしても本人が行けない場合、代理人による手続きが認められるケースもあります。
ただしその場合、委任状など追加書類が必要になるので注意が必要です。
本人以外が防犯登録解除をするために必要なもの
代理人が手続きする場合、次の書類を求められます。
- 登録者本人の本人確認書類(免許証など)のコピー
- 代理人の本人確認書類(免許証、マイナンバーカードなど)
- 登録者本人が書いた委任状
- 自転車の情報(車体番号・メーカー・色など)
※詳細な要件は地域によって異なるため、必ず事前に手続き先に確認しましょう。
委任状ってどう書けばいい?【例文付き】
委任状は、特別な書式がなくてもOKですが、
最低限、以下の内容を手書きまたはパソコンで作成する必要があります。
【委任状の例】
委任状
私は、以下の代理人に対し、私の所有する自転車の防犯登録解除に関する一切の手続きを委任します。
登録者氏名:○○○○
登録者住所:○○県○○市○○町1-2-3
登録者電話番号:090-1234-5678
代理人氏名:△△△△
代理人住所:○○県○○市△△町4-5-6
代理人電話番号:080-8765-4321
対象自転車
・メーカー名:△△バイク
・車体番号:ABC123456
・色:ブラック
日付:2025年4月21日
登録者署名(直筆):○○○○
✔ ポイント
- 必ず本人(登録者)が署名すること(直筆)
- 自転車の情報も明記すること
- 日付を入れること
代理人手続きができないケースもある
地域や窓口によっては「本人以外の手続きは不可」という場合もあります。
たとえば、
- 登録情報と本人確認書類が一致しない場合
- 自転車の情報が不十分な場合
など。
不安な場合は、事前に電話で窓口に相談しておくと安心です。
ネットや電話で防犯登録解除はできる?実際の対応状況を都道府県別に紹介
「窓口に行くのは面倒だから、ネットや電話で防犯登録解除できないかな?」
そう考える人は多いですよね。
結論から言うと――ネットだけで完結できる地域は岩手県と岡山県だけです。
また、一部の自治体窓口では電話でできる場合もあるので、うまく使えば負担を減らすことは可能です。
ネットで解除申請できる地域はある?
現在、「ネットだけで防犯登録解除が完了する」自治体は岩手県と岡山県です。
電話でできること、できないこと
京都府など、電話で防犯登録解除ができる自治体もあります。
以下に問い合わせ先一覧を掲載していますので確認してみてください。
都道府県別・問い合わせ先
都道府県 | 問い合わせ先リンク | 抹消できる場所 |
---|---|---|
北海道 | 北海道防犯協会連合会 | 交番・駐在所または警察署(生活安全課) |
青森県 | 青森県自転車軽自動車商業協同組合 | 自転車防犯登録所(自転車販売店) |
岩手県 | 岩手県自転車二輪車商業協同組合 | ネットで申請可能 |
宮城県 | 宮城県防犯協会連合会 | 自転車防犯登録所(自転車販売店) |
秋田県 | 秋田県自転車軽自動車商業協同組合 | 不明 |
山形県 | 山形県自転車軽自動車商協同組合 | 自転車防犯登録所(自転車販売店) |
福島県 | 福島県防犯協会連合会 | 警察署・交番・駐在所 |
茨城県 | 茨城県自転車二輪自動車商協同組合 | 防犯登録をした自転車防犯登録店 |
栃木県 | 栃木県防犯協会 | 防犯登録をした自転車防犯登録店 |
群馬県 | 群馬県防犯協会 | 防犯登録をした自転車防犯登録店 |
埼玉県 | 埼玉県自転車防犯協会 | 交番又は警察署の窓口、自転車防犯登録取扱所(自転車販売店) |
千葉県 | 千葉県自転車軽自動車商協同組合 | 警察署または交番 |
東京都 | 東京都自転車商防犯協力会 | 防犯登録所(自転車店・スーパー・ホームセンター等) |
神奈川県 | 神奈川県自転車防犯協会 | 自転車防犯登録所(自転車販売店)・郵送 |
新潟県 | 新潟県防犯協会 | 自転車防犯登録所又は警察 |
富山県 | 富山県自転車商業協同組合 | 警察署・交番 |
石川県 | 石川県自転車防犯登録協会 | 警察署・交番 |
福井県 | 福井県自転車軽自動車商協同組合 | 自転車の防犯登録を行った自転車販売店・電話 |
山梨県 | 山梨県自転車軽自動車商協同組合 | 自転車防犯登録所・郵送 |
長野県 | 長野県防犯協会連合会 | 電話 |
岐阜県 | 岐阜県自転車軽自動車商協同組合 | 防犯登録をした自転車防犯登録所 |
静岡県 | 静岡県防犯協会連合会 | 防犯登録をした自転車防犯登録所or書類提出 |
愛知県 | 愛知県自転車モーター商協同組合 | 登録取扱所(自転車販売店など) |
三重県 | 三重県自転車協同組合 | 自転車防犯登録所 |
滋賀県 | 滋賀県自転車防犯協会 | 防犯登録をした自転車防犯登録取扱店 |
京都府 | 京都府自転車防犯登録推進協議会 | 電話 |
大阪府 | 大阪府自転車商防犯協力会 | 自転車防犯登録所(自転車販売店)もしくは警察署防犯係 |
兵庫県 | 兵庫県自転車防犯登録会 | 登録した店舗・郵送 |
奈良県 | 奈良県自転車軽自動車商協同組合 | 登録された登録所(自転車販売店) |
和歌山県 | 和歌山県自転車軽自動車商業協同組合 | 最寄りの自転車販売店 |
鳥取県 | 鳥取県防犯連合会 | 電話 |
島根県 | 島根県警察 | 自転車防犯登録所又は警察署 |
岡山県 | 岡山県自転車防犯登録会 | ネットで申請可能 |
広島県 | 広島県自転車協同組合 | メール |
山口県 | 山口県警察 | 警察署 |
徳島県 | 徳島県防犯協会 | 防犯登録所(自転車販売店等) |
香川県 | 香川県自転車組合 | 警察署 |
愛媛県 | 愛媛県防犯協会連合会 | 警察署 |
高知県 | 高知県自転車二輪車商協同組合 | 不明 |
福岡県 | 福岡県防犯協会連合会 | 交番・駐在所又は警察署内の防犯協会 |
佐賀県 | 佐賀県警察 | 不明 |
長崎県 | 長崎県二輪車自転車商協同組合 | 警察署生活安全課(係)、交番、駐在所、又は、登録を行った防犯登録指定店 |
熊本県 | 熊本県防犯協会連合会 | 防犯登録を行った販売店 |
大分県 | 大分県防犯協会 | 防犯登録をした店・郵送 |
宮崎県 | 宮崎県防犯協会連合会 | 警察署または交番・駐在所 |
鹿児島県 | 鹿児島県防犯協会 | 購入登録した自転車店(自転車防犯登録所)、または地区防犯協会 |
沖縄県 | 沖縄県防犯協会連合会 | 防犯登録指定店 |
※2025年4月調べ |
まとめ
- ネットだけで解除はできないと思っておいた方が無難
- ただし「事前申請」「書類準備」だけはネットで進められることも
- 電話での確認を上手に使えば、窓口訪問の失敗を防げる
自転車を売る前に必須チェック!カードなしで解除済みか確かめる方法
自転車を誰かに譲ったり、リサイクルショップやフリマサイトで売ったりする場合、防犯登録が解除されているかどうかの確認は絶対に必要です。
もし防犯登録が残ったまま売ってしまうと、後からトラブルに発展することもあります。
ここでは、防犯登録カードが手元になくても、解除済みか確認する方法をわかりやすく解説します。
なぜ防犯登録解除の確認が重要なのか?
防犯登録が残ったままの自転車を譲渡・売却すると、
- 売った相手が乗っていて職務質問を受けたとき、「盗難車」と誤解される
- あとから元の所有者(自分)に連絡が来てトラブルになる
というリスクがあります。
中古自転車市場でも、「防犯登録解除済み」が安心ポイントとして重視されています。
カードなしで解除済みか確認するには?
カードがない場合、以下の方法で解除状況をチェックできます。
① 自転車店・登録協会で確認してもらう
- 最寄りの防犯登録協会窓口または登録自転車店に、車体番号を伝えて照会してもらう
- 本人確認書類を持参すること
※地域によっては、警察署生活安全課でも確認可能です。
② 解除証明書を取得する
防犯登録解除の手続きをした際に、希望すれば「防犯登録抹消証明書」を発行してもらえます。
この証明書を持っていれば、第三者への説明もスムーズです。
✔ 証明書がない場合でも、解除履歴が登録機関に残っていれば問題ありません。
✔ ただし証明書があった方が、フリマサイトなどでは信用が高まります。
自分で解除した記憶があいまいなときは?
もし
- 「数年前に手続きしたけど証明書はもらってないかも」
- 「誰かに頼んだけどよく覚えていない」
といった場合は、念のため再確認するのが安全です。
防犯登録が二重登録になっていたり、解除漏れがあったりするとトラブルの元になるため、
多少手間でも売る前に必ずチェックしましょう。
まとめ
- 自転車を売るなら、防犯登録解除は絶対に確認する
- カードがなくても、車体番号で解除状況の確認ができる
- 抹消証明書があるとさらに安心!
【まとめ】自転車の防犯登録解除はカードがなくてもできる!安心して手続きしよう
ここまで、防犯登録カードを紛失した状態でも自転車の防犯登録解除をスムーズに進める方法を解説してきました。
最後に、重要なポイントをおさらいしておきましょう。
本記事のポイントまとめ
✔ 防犯登録カードがなくても、本人確認書類と車体番号があれば多くのケースで解除できる
✔ 手続きは「登録店」「交番・警察署」「防犯登録協会窓口」のいずれかで対応可能
✔ 代理人による手続きには委任状と本人確認書類が必要
✔ ネットだけで解除はできないが、事前準備や問い合わせは活用できる
✔ 売却や譲渡前には、解除済みか必ず確認してトラブルを防ぐ
筆者からひとこと
私自身も、自転車を手放す際に「防犯登録カードがない!」と焦った経験があります。
でも、必要な書類を準備して冷静に手続きすれば、想像以上にスムーズに進めることができました。
特に大切なのは、車体番号をきちんと控えておくことと、事前に窓口へ問い合わせて確認することです。
ちょっとした準備で、無駄な往復やストレスを減らせますよ。
この記事が、あなたの防犯登録解除の不安を少しでも減らす助けになればうれしいです!