ロードバイクで輪行をしてみたいと思ってはみたものの、やり方がよくわからない。とか、どんな輪行袋を買えばよいのか分からない。
輪行袋を買ったものの、我流でやっていて、時間がかかったり、手が汚れてしまったりと悩みや疑問がある人は多いようです。
この記事では、輪行袋の正しい使い方をしっかりと解説したいと思います。
輪行の魅力
ロードバイクに慣れてくると、一日で100 km~200 kmくらいの長距離を走行することができますよね。
目的地までの往復をロードバイクで走るとすると、片道50~100キロ先の目的地が限界になりますが、輪行を組み合わせれば、もっと遠くの場所まで走って、帰りは電車などの交通機関で帰ってくるという楽しみ方が可能になります。
その他にも、ロードバイクで150 kmくらい先の観光地まで走り、一泊してから翌日は自転車で観光してから、帰りは電車で。なんていう小旅行も可能になります。
おすすめの輪行袋
輪行するためには輪行袋が無くては始まりませんので、まずは輪行袋を手に入れましょう。
ロードバイクの輪行で、ダントツでお勧めなのが縦型巾着タイプの輪行袋です。
・縦型ですと、横型に比べてとてもコンパクトになり、電車の中でも邪魔にされにくです。
・巾着タイプは、絞った紐で電車の手すりに固定できるし、ジッパー式の物はジッパーが噛んだり、収納に手間がかかったりすることがあります。
・仕切りのあるタイプは、一見便利そうですが、意外と収納するのに手間取ってしまいます。
イチオシの輪行袋 R250
エンド金具(フロント100mm、リア130/135mm対応)が付属しているオールインパッケージ。
ワンタッチバックルによって、簡単に固定できます。ベルトのように通して固定するタイプのストラップと比べて、断然簡単。
エンド金具、フレームに傷をつけないために必ず必要となるスプロケットカバー、フレームカバーが付属します。
わかりやすいイラストのマニュアルが付属。
重量:約350g(本体・外袋・ストラップ・エンド金具・フレームカバー・スプロケットカバーすべて含んだ重量です。)
オーストリッチ製の輪行袋
製品サイズ:1100mm×950mm×250mm、重量:200g
対応車種:ロード、MTB、クロスバイク
材質:NL70D・210D/ARC
製品サイズ:1100mm×950mm×250mm、重量:235g
オーストリッチ製の輪行袋は、付属品が少ないので、エンド金具やフレームカバーなどを別に買い求める必要があります。
輪行の準備
自転車で駅に到着したら、まずは駅の外で自転車をバラしたり、組み立てたりする場所を探します。
ポイントとしては、以下の3点に注意しましょう。
(1)通行の邪魔にならない場所
(2)壁際(ホイールを立てかけたいので)
(3)点字ブロックの無いところ
そして、ヘルメットを外したり、着替えたり、靴を履き替えたりしておきます。
レーパンのままや、汗をかいたままのサイクルジャージで輪行するのはエチケット違反ですので、レーパンの上からはけるショートパンツ、着替え用のTシャツ、タオルは持参するようにしましょう。
自転車をバラす
※自転車の左側に立って作業しましょう。
(1)サイコンやライト、スマホホルダーなどを取り外します。
(2)漏れ防止や、軽くするために、ドリンクボトルの中身を空にしておきます。(できれば)
ドリンクの入ったボトルを自転車に付けたままにしておくと、中身が漏れて、輪行袋の中や自転車が汚れてしまう事があるので注意しましょう。
(3)ハンドルを曲げた時にボトルに当たる場合は、ボトルを外しておきます。
(4)フロントギアをアウターにします。
フロントをアウターにするのは、チェーンリングの歯で輪行袋を破ってしまわないようにするため。
(5)リアをトップにします。
リアホイールをとりはずすので、トップ側にしておく必要があります。
(6)ブレーキのクイックレバーを上げておきます。(前後とも)
クイックレバーを上げておかないと、タイヤの着脱がスムーズにできません。
(7)後輪を外します。
クイックレバーを緩める(クルクル回さなくてもよい)
後輪を右手で地面に抑えたまま、左手でサドルを20cmくらい持ち上げます。
チェーンが張った状態で後輪がフレームから外れます。
その後、サドルを下げてチェーンを緩めながらホイールを手前に引くと、後輪が外れます。
(8)外した後輪は壁に立てかけておきます。
地面に直接転がしておくと、場所をとりますし、うっかり踏んだりして破損してしまいます。
壁際で作業をして、壁に立てかけておきましょう。
(9)自転車の右側からシートチューブとフロントフォークを持って、自転車を逆さまに置きます。
(10)前輪を外します。
前輪のクイックレバーを緩めてから、少し回して緩めます。(前輪は脱輪防止フックがあるので回す必要があります。)
前輪を外して、後輪と同じように壁に立てかけておきます。
輪行袋に収納する
(1)シートチューブとトップチューブの間にフレームカバーを付ける。
この部分にホイールのスプロケットが当たるので、傷を防止するためにも必ずフレームカバーを付けましょう。
(2)後輪からクイックレバーを外しておく。
エンド金具の取り付けに利用するので、あらかじめ後輪からクイックレバーを外しておきます。
(3)エンド金具にチェーンを通してから組み立てて、取り付けて固定する。
下の写真のように、チェーンを通してから、ディレイラーの下にエンド金具が入るように組み立てます。
(4)リアの変速レバーを握ってリアのディレイラーを内側にしておく。
リアディレイラーの破損防止、およびチェーンステイの汚れ防止のために、シフターを操作してリアディレイラーをロー側に移動しておきます。
(5)後輪にスプロケットカバーを取り付けます。
(6)自転車を90度回転して、サドルとエンド金具を下にして立たせます。(エンド金具が直立するように調整します。)
(7)クランクをチェーンステイに沿って、右(ギアのある方)を上にしておきます。
こうすることで、収納した自転車を持ち運ぶときにペダルが体に当たらないようにします。
(8)後輪と前輪で自転車のフレームを挟みます。
後輪はスプロケットを内側にして車体の左側に、前輪はクイックレバーを外側にして車体の右側にします。
(9)ハンドルは左に倒しておきます。
(10)ダウンチューブとタイヤを縛ります。(9割くらいの力で)
※ダウンチューブに一回巻き付けてからタイヤを固定します。
(11)シートステイの下でタイヤを縛ります。(9割くらいの力で)
(12)サドルの前側と一緒にタイヤを縛ります。(9割くらいの力で)
(13)タイヤを押さえて、すべてのベルトをしっかり締めこみます。
自転車を持ち上げた時に、タイヤがずれて動かないようにしっかりと固定します。
(14)BB付近に肩紐ベルトを通して固定します。
(15)肩紐ベルトのもう片方は、フロントフォークに引掛けておきます。
(16)輪行袋を取り出し、収納袋に小さな部品(サイコンなど)を入れてハンドルに掛けておきます。
(細かい部品や収納袋の紛失防止のため)
(17)輪行袋を外側にめくりながら地面に広げて、自転車を袋の上に置きます。
輪行袋の底面には、サドルとリアディレイラーの位置が描かれています。
(18)ディレイラー側から輪行バッグで自転車を包みながら引き上げて、肩紐ベルトを輪行袋の穴から引き出します。
(19)引き出した肩紐ベルトをハンドルステムに付けます。長さとしてはなるべく短めにします。
目安としては、フロントフォークの下側を通ってステムまで伸ばした長さ位です。
肩紐ベルトが長すぎると、輪行袋に入れた自転車の持ち運びがやり辛くなります。
(20)サドル側から輪行袋を持ち上げて、自転車を完全に包み込み輪行袋の上端を閉じて完成です。
自転車を持ち運ぶ
輪行袋を持ち上げるときには、しゃがんでから肩紐ベルトを肩にかけてから立ち上がると、持ち上げしやすいです。
自転車を後ろに背負う感じにすると持ちやすいです。
電車に乗った時には、巾着の先の紐を手すりに縛っておくと安定します。
また、担いでいた輪行袋を下すときは、サドル側(後ろ)からゆっくりと下すようにしましょう。(エンド金具の破損防止)
輪行袋からの取り出し
(1)輪行袋の口を完全に広げておく(後で畳みやすくするため)
(2)輪行袋を少し下げて、肩紐ベルトを外します。
(3)輪行袋を下まで下げます。
(4)車輪を固定していたストラップを下から外していき、車輪を取り外して壁に立てかけておきます。
(5)自転車のフレームを90度回転させて、サドルとハンドルで自立させます。
(6)リアの変速レバーを緩めて、リアディレーラーをトップ側にします。
(7)エンド金具を取り外して分解します。
(8)後輪にクイックレバーを取り付けます。
(9)自転車は逆さまにしたまま、ディレイラーを少し持ち上げてチェーンをトップギアに引掛けてから、後輪を取り付けます。
(10)前輪を取り付けます。
(11)自転車のシートチューブとフロントフォークを持って、自転車を起こします。
(12)ブレーキのクイックレバーを元に戻します。
(13)前輪、後輪がきちんと回転することを確認します。
(14)センサー類のずれがないかチェックします。
(15)取り外してあったサイコンやライトを取り付けます。
輪行袋を折りたたむ。
(1)穴の開いた方を上にして、置きます。
(2)幅15 cm くらいに折りたたんで、半分に折ります。
(3)付属品を真ん中に入れて、巻き込んでいったら、収納袋に納めて完成です。
以上、「完全版 ロードバイクの輪行マニュアル」でした。
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